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不整脈(ペースメーカーを必要とするもの)

クジラは3回、ゾウは20回、ヒトは70回、カナリヤは1000回。これは、1分間の脈拍数です。身体の小さい動物ほど脈拍数が多いことになります。ヒトの脈拍数は1日に約10万回。心臓は絶え間なく血液を送るポンプとして働き続けています。しかし、時には脈が乱れることもあります。不整脈には放置しても心配ないものとしっかり治療しないと危ないものもがあります。脈が速くなる不整脈の治療には薬が用いられますが、脈が途切れて遅くなり過ぎる不整脈にはペースメーカーが用いられます。
ペースメーカーを必要とする代表的な不整脈は、洞不全症候群(とうふぜんしょうこうぐん)と房室ブロック(ぼうしつぶろっく)です。洞不全症候群とは心臓を規則的に動かす指令塔である洞結節の調子が悪く、勝手に休んでしまう病気です。房室ブロックは心臓の上の部屋(心房)と下の部屋(心室)との間で、脈を打たせるための電気の流れが切れてしまう病気です。これらの病気のために突然脈が止まってしまって気を失ったり、非常に脈が遅すぎて疲れやすくなったりするため、心臓のポンプ機能が不十分になってしまいます。
これらの不整脈に対して十分に有効性が確認された薬はありません。そこで、その不整脈を解消するのがペースメーカー手術です。ペースメーカーは大変精巧にできている器械です。現在ではずいぶん小さくなり、最も小型のものでは500円玉ぐらいの大きさになりました。ペースメーカーの植え込み手術は局所麻酔で行えますので、全身麻酔の必要はありません。手術時間は1〜2時間ほどです。