当院のご案内

医療・健康Q&A

2001年03月

2001年03月28日

機能性尿失禁

尿意がはっきりしない。また、トイレの場所、衣服の取扱いを忘れた。排尿行為は理解できるが、トイレまでの移動、ドアの開閉、衣服の着脱が難しいという症状があります。痴呆や日常生活動作(ADL)の障害でおこる尿失禁です。あきらめないで訓練し、リハビリを続けることで、排尿の自立をみることがあります。もちろん、前立腺肥大症などの病気があれば、その治療を行なうことで改善する方もいらっしゃいます。

いつ流性尿失禁

排尿しようとしても尿が出せないのに、膀胱に尿がいっぱいになると知らないうちに尿が漏れ出てしまうという症状があります。膀胱の収縮する力が無くなった状態(子宮がん・直腸癌の手術後や糖尿病による神経障害などが原因)や、尿道が押されて狭くなる状態(前立腺肥大症などが原因)などで引き起こされます。

反射性尿失禁

尿意がないのに、尿がもれてしまうという症状があります。脊髄が障害された場合(脊髄損傷などが原因)に起こります。尿道の筋肉がゆるまず、失禁なのに膀胱に尿が残ることになります。

切迫性尿失禁

強い尿意が突然起こり、トイレに着くまでにオシッコがもれしてしまうという症状があります。原因としては、強い尿意による刺激(膀胱炎、前立腺炎などが原因)が大脳からの排尿抑制に打ち勝ち膀胱が収縮するためや、大脳からの抑制が弱まり(脳血管障害、パーキンソン病などが原因)わずかに尿がたまったり、膀胱の壁がひきのばされたりするだけで排尿が誘発されるため、などがあります。

不整脈(ペースメーカーを必要とするもの)

クジラは3回、ゾウは20回、ヒトは70回、カナリヤは1000回。これは、1分間の脈拍数です。身体の小さい動物ほど脈拍数が多いことになります。ヒトの脈拍数は1日に約10万回。心臓は絶え間なく血液を送るポンプとして働き続けています。しかし、時には脈が乱れることもあります。不整脈には放置しても心配ないものとしっかり治療しないと危ないものもがあります。脈が速くなる不整脈の治療には薬が用いられますが、脈が途切れて遅くなり過ぎる不整脈にはペースメーカーが用いられます。
ペースメーカーを必要とする代表的な不整脈は、洞不全症候群(とうふぜんしょうこうぐん)と房室ブロック(ぼうしつぶろっく)です。洞不全症候群とは心臓を規則的に動かす指令塔である洞結節の調子が悪く、勝手に休んでしまう病気です。房室ブロックは心臓の上の部屋(心房)と下の部屋(心室)との間で、脈を打たせるための電気の流れが切れてしまう病気です。これらの病気のために突然脈が止まってしまって気を失ったり、非常に脈が遅すぎて疲れやすくなったりするため、心臓のポンプ機能が不十分になってしまいます。
これらの不整脈に対して十分に有効性が確認された薬はありません。そこで、その不整脈を解消するのがペースメーカー手術です。ペースメーカーは大変精巧にできている器械です。現在ではずいぶん小さくなり、最も小型のものでは500円玉ぐらいの大きさになりました。ペースメーカーの植え込み手術は局所麻酔で行えますので、全身麻酔の必要はありません。手術時間は1〜2時間ほどです。

不整脈

不整脈とは『規則正しくない脈』のことをさすのではなく、脈拍数が多すぎたり少なすぎたりするもの、あるいは心臓の中で電気興奮の伝わり方が正しくないものも含みます。
期外収縮(きがいしゅうしゅく)
正常な脈のなかに期外収縮が出ると、脈が飛ぶ感じがします。動悸を伴う不整脈の代表例です。一般には基礎心疾患がなければ生命に危険のない不整脈で、治療の必要はありません。
除脈性不整脈(じょみゃくせいふせいみゃく)
脈拍が著しく遅いために動悸を感じる場合もあります。脈が遅いと心臓が1回あたりに送り出す血液量が多くなるため、ゆっくりした鼓動を感じます。除脈になると、めまいや失神、最悪の例では突然死の原因になりますので、このような場合には必ず検査を受け、ペースメーカーの適応があるかどうかを決める必要があります。
頻脈性不整脈(ひんみゃくせいふせいみゃく)
いつもは正常の脈なのに突然速い脈が出現すると強い動悸がみられます。鼓動をある時点から急に自覚し、規則正しくかつ早く感じます。また、停止したときも「今止まった」とわかることが多いようです。急に動悸やめまいなどの自覚症状を伴うことが多く治療を要する場合もあります。
心房細動(しんぼうさいどう)
鼓動のリズムは不規則でバラバラに感じます。特に、高齢の方ではありふれた不整脈ですが、脳卒中の原因になりやすく注意が必要です。


不整脈の原因
○心臓に不整脈以外の異常がある場合
・虚血(心臓に栄養を与えている冠状動脈の血の流れの減少)
・変性 ・炎症 ・心肥大等により心筋が伸びること
・ホルモンの異常 ・先天的なもの
○基礎心疾患のない場合
・コーヒー、紅茶 ・煙草 ・お酒 ・睡眠不足 ・疲労
・精神的なストレス ・急な姿勢の変換 ・運動に伴うもの
・潜水中の息のこらえ ・顔面への冷水刺激 ・薬の副作用
このように不整脈が起こる様々な原因が考えられます。いずれの場合も専門医にその不整脈が治療が必要かそうでなかを診断してもらうことが大切です。特に、何らかの薬を服用している人が必ずその薬をもって受診し、確認してもらうとよいでしょう。

2001年03月25日

腹圧性尿失禁

出産後、「咳やくしゃみ、階段の昇り降りなどでオシッコがもれる」とお悩みの方はいらっしゃいませんか。こういう方は、骨盤内の筋肉が弱くなり尿ごらえができなくなる腹圧性尿失禁の可能性があります。我慢なさらずにぜひ1度泌尿器科の診察をお受け下さい。
治療方法には、排尿中に尿を止めたり、肛門で便を切るような運動を繰り返すなどの簡単な訓練や、薬を使用する場合がほとんどです。漏れが多く薬で改善しない方は、簡単な手術が必要です。

虚血性心疾患

長年使用しているパイプの内側に汚物がついて通りが悪くなるのと同じように、心臓に栄養を送る冠状動脈に動脈硬化が起こると、血管は固くなり、通り道が狭くなった部分(狭窄)ができて血液の流れが悪くなります。動脈硬化の強い部分では、必要量の血液が流れなくなります。このような状態を虚血(きょけつ)といい、運動によって胸が痛む、いわゆる狭心症の発作が起きます。血液の流れが完全に途絶えてしまうと、持続する強い胸痛に襲われ、心筋梗塞となります。
冠状動脈とは、心臓の周りを囲んで心臓の筋肉(心筋)に血液を運んでいる血管のことです。心臓は全身に血液を送るポンプのような働きをしていますが、その心臓自身も自ら送った血液によって生きているのです。冠状動脈は左右に1本づつあり、左側の冠状動脈はさらに2本に分かれています。心臓はこの3本の動脈によって栄養を補い、休みなくはたらいているのです。

狭心症

冠状動脈が狭くなって十分に酸素や栄養を心臓の筋肉に送れないため、心臓が悲鳴をあげて痛みを感じる病気です。代表的な原因は、動脈硬化です。狭心症発作は常に胸の痛みとは限らず、単なる胸の不快感であったり、手のしびれや肩・首筋の重苦しさであったりします。自分で何となく胸が変だなと感じたことのある方は、循環器科で心電図検査をしてみることをおすすめします。
狭心症の治療には薬物療法、手術療法、そしてカテーテルを用いた風船療法があります。それぞれ長所、短所がありますが、動脈硬化で狭くなっている場所の程度(何%くら狭いのか)、数(狭いところがいくつあるのか)、場所(血管の根元にあるのか先のほうにあるのか)、により治療成績が異なります。血管の状態によってはただ薬を飲むよりも、風船療法か手術の方が明らかによい治療成績を示すことがあります。血管の詳しい状態がわからないと、最良の治療法の選択と風船療法の実施ができません。今のところ、心臓カテーテル検査は冠状動脈の状態が1番良くわかる方法で、とても大切な検査です。

肩こり

肩こりは、1日中頭を支えている首すじの筋肉や、腕をつりさげている肩甲骨周囲の筋肉の疲労によるものです。筋肉の持続的な収縮や血行障害により、筋肉内に発痛物質が蓄積され、さらに肩こりがすすむといった悪循環がみられます。精神的ストレスや疲労、寒さなどの身体的ストレスが交感神経(自律神経)の緊張をひきおこし、症状を悪化させます。
男性より女性に多くみられ、これは首の周囲にある筋肉の発達の程度や、女性ホルモンのはたらきが関係しているようです。治療はまず、誘因・原因をみつけ、それを取り除くことから。普段の姿勢が無意識のうちに首・肩周辺の筋肉に負担となっていないか?枕の高さや家事、作業の姿勢はどうか?運動不足になっていないか?などをチェックしてみましょう。適度な運動は筋肉のポンプ作用によって、発痛物質の除去に役立ちます。入浴などで温めることは痛みやこり感をやわらげ、局所の血行を促進します。そして精神的ストレスを減らすよう努力しましょう。なにごとも「肩の力を抜いて」やってみましょう。
それでも改善が見られない場合は、お薬やブロック、理学療法により“肩こりの悪循環”を断ち切ることも必要になります。また、頚椎椎間板障害や肩関節周囲炎、胸郭出口症候群などの整形外科疾患の他、胸部の内臓疾患、眼科、耳鼻科、歯科口腔外科疾患が原因で肩こりの症状がみられることもあります。肩こりが強ければ、まず整形外科を受診し、頚椎や肩周辺の異常を調べてもらい、必要があれば適当な診療科を紹介してもらうのがよいでしょう。

腰痛

原因は人によって様々。筋肉、骨、靭帯、神経そして骨と骨の間のクッションである椎間板などが痛むことによって痛みが起こっています。事故やスポーツのしすぎによって起こる場合もありますが、これらの多くは、腰に負担のかかるような作業姿勢の繰り返し、誤った体の使い方によって起こっています。また、筋肉などは衰えてくると無理な動作の繰り返しから腰を守りきれず、腰痛が起こりやすくなります。
予防には、適度な運動、休息、日常生活における無理のない体の使い方などが大切です。手軽にできる運動としてはウォーキング(歩行)がありますが、プールで歩いたり泳いだりするのもとても良い運動です。仕事で体を使っていたとしても片寄った使い方しかないことが多いので、仕事の合間の体操も効果的です。また、十分な休息をとることも体や心の疲れをとり痛みを軽減させるためには大切です。過剰なストレスは、痛みを感じとっている脳を痛がりにしています。
生活を見なおすことで多くの腰痛は予防、軽減させることができます。

外反母趾

足の親指(母趾)が「く」の字に外に曲がって(外反)痛みます。昔は少なかったのですが、靴が中心の現代ではあしゆびが靴の中で圧迫され、先細りしたヒールの高い靴を好んで履いている女性に発生が多いようです。
 このため、予防には靴の選択が必要です。爪先立ちで足のゆびさきが開く人は、足先の広い靴を選びましょう。幅が広く材質が柔らかくても親指より先が細くなった靴は要注意です。ヒールも高すぎないように気をつけましょう。
 市販の装具で痛みが減ることがありますが、進行を防止できるとは限りません。外反母趾の足は骨の角度が悪く、装具ではこの矯正が難しいからです。したがって、外反が強く、痛みひどい場合、手術が有効です。手術は根本的に骨を矯正するために治療効果が高く、痛みがとれてスマートな靴も履けるようになります。
 このほか、外反母趾には「慢性関節リウマチ」や、親指の痛みには「痛風」の場合があります。いずれも放置すると重症になってしまいます。外反母趾で、手術が必要な方はほんの数%ですから、足の痛みや腫れでお困りの方はお気軽に整形外科にご相談ください。その時、いつもお履きの靴をお忘れなく。

2001年03月08日

胃・十二指腸潰瘍

胃・十二指腸(時には食道)の壁が、自分の胃酸によって消化されてしまい、傷ができて掘れてしまった状態をいいます。空腹時のみぞおちの痛みが特徴ですが、時には食後の痛みのこともあります。食欲不振、吐き気、胃のもたれ、胸やけ、めまい、吐血、下血など多種多様の症状があります。注意したいのは潰瘍があっても3割〜半数の人には何の症状も現れないことです。
潰瘍でこわいのは合併症です。潰瘍から出血(吐血、下血)、穿孔(胃に穴があく)などの際には緊急手術となることがあります。
胃酸が多く分泌されすぎたり、粘膜を保護する粘液が不足したり、あるいはその両方が重なったとき、潰瘍が起こってきます。
潰瘍が出来る原因には、その人自身の体質、リウマチや関節炎などの治療に使われている消炎鎮痛薬・心臓病や脳血管障害で服用するアスピリン・抗生物質などの薬があります。これらの薬を長期間のんでいる方は、定期的に検査を受けることが望ましいです。他にストレス、アルコール、タバコも発病の引き金になります。また最近ピロリ菌という細菌が注目を浴びています。

2001年03月06日

ウィルス性肝炎

肝炎を起こすウィルスにはいくつかの種類があり、主なものとしてA型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルスがあります。これらの肝炎ウィルスの内、A型肝炎ウィルスは不衛生な魚や貝類を生で食べることによって感染することが多いようです。一方、B型肝炎ウィルスは血液や体液、C型肝炎ウィルスも血液を介して感染します。かつては、輸血などが原因となりましたが現在では輸血用の血液は厳しくチェックされているのでまず感染する心配はありません。
A、B、C型肝炎ウィルスのいずれも急性肝炎を引き起こし、この内A型肝炎と、大人になってからかかるB型肝炎は基本的に慢性化することはありません。怖いのはC型肝炎で、感染した人の約4分の3の人は、「慢性肝炎」に移行します。感染から20年程度で「肝硬変」、そしてその後「肝臓癌」になる人もでてきます。現在では、これらの病気に対していろいろな治療法があります。
いずれにしても、検診で肝機能が悪いと言われたらたくさんある肝臓病のどれなのか、詳しい検査が必要です。是非一度、専門の先生に相談されることをお勧めします。

結核

結核には特有な症状はありません。せき、痰、胸痛、微熱、全身倦怠、寝汗、食欲不振、体重減少など、いろいろな病気で現れる症状と同じです。ただ、これらの症状の少なくとも1つ以上が1週間以上続く場合は結核の可能性があります。結核は早期発見でしてしっかり治療すれば治る病気ですので、出来るだけ早く呼吸器の専門医の診察を受けてください。
結核の診断は、痰の結核菌検査、胸部レントゲン検査、血液検査によって行います。 場合によっては、胃液検査、胸部CT検査、気管支鏡検査が必要となります。最初に診察を受ける場合には、朝と夕方の体温をメモし、起床時の痰を持参すると診察がスムーズに進みます。痰のでない人では胃液検査をする場合がありますので、食事や飲み物を取らずに診察を受ける方がよいでしょう。
(予防方法)
マスコミでも話題となっているように、この数年結核は増加しています。また、集団感染も問題となっています。結核菌は、乾燥に強いので、空気中に浮遊して肺に吸い込まれて感染します。これを空気感染と言います。したがって、部屋の換気が最も重要で、普通のマスクでは予防出来ません。結核の症状には結核に特徴的なものはありませんので、検査なしで誰が結核に罹っているかを判断することは困難です。体調の悪い人やせきをしている人の一部に結核に罹っている人が混ざっている可能性があります。そのような人が同じ部屋にいた場合には、とくに部屋の換気が重要です。また、結核菌が肺に入っても、健康な人であれば結核になることは多くありません。普通は免疫の力で結核菌を閉じ込めてしまうことができます。免疫の力を弱めないように、酒の飲み過ぎ、過労、夜更かしなどを避けて体調を崩さないこと、糖尿病があればしっかり治療することも結核の予防に重要です。

タコ・魚の目

どちらも皮膚の表面が硬く肥厚したものですが、特に芯を持つものを魚の目といってタコと区別します。これらは骨と靴などの間に常にこすれたり、圧迫される部位の皮膚が骨を守るようにして厚くなってくるものです。足の変形、靴が小さい、歩行障害、立ち仕事、スポーツが原因で、これら原因が除かれない場合には治りにくいようです。治療法はカミソリ等で削るのが最も良いですが、家庭では慣れない場合は危険ですので、受診して下さい。予防法として、先端の狭い靴や、ヒールの高い靴ははかない方が良いでしょう。

水虫

白癬菌という真菌(かび)の感染症です。長年にわたって続いている場合は、完治しにくいです。水虫の治療は抗真菌剤の外用薬を使いますが、外用して治ったように見えても、水虫が潜伏していることが多いものです。このため、治ったと思ってからも3ケ月以上は外用を続ける必要があります。また、白癬菌は湿気の多いところが好きなので、長ぐつや汗で湿ったくつ下などは悪化させる原因となります。素足か、綿のくつ下などが望ましいです。
手に水虫がうつるのはまれですが、手の皮がむける場合の多くは汗疱という皮膚病です。汗でふやけて皮膚がむけるものですが、水虫か汗疱かはやはり受診してもらわなければ分かりません。

手荒れ

皮膚のバリアー機能が低下して出来る湿疹で、乾燥、ひび割れ、かゆみなどの症状があります。手荒れ予防には、水を使う家事はゴム手袋を使用し、まめに軟膏・保湿剤を塗ることが大切です。手荒れの中には洗剤などのかぶれや、手の水虫のこともありますから、なかなか治らない場合は迷わず皮膚科を受診することをお勧めします。